【オススメのバーボン】アーリータイムズ イエローラベル(休売中)|入門におすすめケンタッキーストレートバーボンウイスキー
今回は休売となった、ケンタッキーバーボン『アーリータイムズ イエローラベル』です。
『アーリータイムズ イエローラベル』は、1950年代にケンタッキーで最も人気を博し、現代の日本でも手頃なバーボンとして人気の高いロングセラー商品ですね。
国内外のバーボン好きの方から愛される、ケンタッキーバーボン『アーリータイムズ イエローラベル』をご紹介します。
ぜひバーボン入門でおすすめしたい1本ですが、休売中なので手に入るうちに、ぜひ一度試してみてください。
【概要】『アーリータイムズ』蒸溜所について歴史をご紹介
『アーリータイムズ蒸溜所』は、リンカーンが大統領に選出した華々しくも、アメリカ西部開拓時代が始まった1860年に創業しました。
アーリータイムズ蒸溜所を創業したのは、今でも有名なジムビーム家のジャック・ビーム氏です。
蒸溜所名は地名でなく『昔ながらの製法でつくる(=early times method)』の信念に敬意を表し、その考えを護り続けることをモットーに名付けられたそうですね。
ええ。
開拓時代らしさを感じさせる言葉だと言われています。
上記でお伝えした通り1860年は激動の時代で、創業した翌年に南北戦争が起き1865年頃まで続きますが、アーリータイムズのウイスキーは多くの人に愛飲されていました。
また終戦後、バーボン業界は発展し1890年代には約800軒の蒸溜所があり、アーリータイムズ蒸溜所があったケンタッキー州は約170ヶ所に200ほどの蒸溜所があったと言われています。
アメリカ禁酒法時代の到来!窮地を救ったガスリー氏は誰?
1920年1月に全国禁酒法が施行(〜1933年12月)され、アーリータイムズ蒸溜所は窮地に追い込まれます。
それまでにも実は、事前に18の州で禁酒法は広がっていたそうです。
巷では、もぐり酒場が登場しそこで密造酒の供給するなどが横行しギャングを含めた構造に、ウイスキーを取り巻く環境は変化していきます。
もちろん各ウイスキー蒸溜所は経営難に陥り、アーリータイムズ蒸溜所も存続することが難しくなります。
どうやって乗り切ったんですか?
なんと蒸溜所の従業員だったサールズ・ルイス・ガスリー氏に助けられます。
彼は1907年頃に蒸溜所に入社し、アシスタントマネージャーまでになった人物です。
ガスリー氏は、自身の資材を売却して資金を工面し、アーリータイムズ蒸溜所(ブランドの商標権・在庫など)を買い取り守ことで窮地を救いました。
自分の資産を投げ打つなんて、凄い信念を感じます…。
その後1923年、当時の前社長だったジャック・ビームの甥ジョンが亡くなった後、ガスリー氏はアーリータイムズをブランフォーマン社へ売却するに至ります。
薬用スピリッツ(ウイスキー)になったアーリータイムズ
ここで、ブランフォーマン社は戦略家だと納得ができるエピソードがあります。
当時いくつかの蒸溜所では、政府から認可を得てウイスキーを薬用スピリッツとして販売することがあったそうです。
ブランフォーマン社も、アーリータイムズを『薬用スピリッツ(ウイスキー)』として販売許可を得ることに成功しました。
これを皮切りに、アーリータイムズはアメリカで販売数を伸ばし、メジャーなバーボンとして知られるようになります。
その後、アメリカ禁酒法も1933年12月で幕を下ろし、ブランフォーマン社がアーリータイムズを運営していきます。
現在:サゼラック カンパニー社に買収されたアーリータイムズだが「休売発表」?
2020年6月頃に、アーリータイムズはブランフォーマン社からサゼラック カンパニー社へ経営が移りました。
今後バートン1792蒸溜所でアーリータイムズウイスキーが生産されると言われています。
しかし2021年12月8日に、日本での販売元であるアサヒビールから『アーリータイムズ イエローラベル』が一時的に休売することが発表されています。
理由は、商品の供給が追いついていないとのことだそうです。
(※対象:1750ml、1000ml、700ml、200ml)
【レビュー】『アーリータイムズ イエローラベル』をご紹介
『アーリータイムズ イエローラベル』は、伝統的な味わいが楽しめると言われることが多い、ケンタッキーバーボンです。
豆知識|アーリータイムズ イエローラベルは、日本ではバーボン、アメリカではウイスキー?
因みにですが、現在もかは不明ですが『アーリータイムズ イエローラベル』は、アメリカでは『ケンタッキーストレートウイスキー』と記載され販売されていることは有名ですよね!
上記の通り、アメリカのアーリータイムズは『バーボン』ではないということです。
バーボン=内側を焦がしたホワイトオークの新樽が必要です。
アメリカで販売されているものは中古の樽で熟成しているので、バーボンの枠内に入ることができずラベルには『ウイスキー』と記載されています。
日本で販売されているものは、バーボンの規定通り新樽で熟成しているため、日本のアーリータイムズ イエローラベルは『バーボンウイスキー』となります。
またケンタッキー州で作られているため、『ケンタッキーバーボン』とも呼ばれ、省略せずに言うと『ケンタッキー ストレート バーボン ウイスキー』です。
ストレートとは、2年以上熟成したものに使用される名称です。
【評価】『アーリータイムズ イエローラベル』の味わい・香り
伝統的と聞くと、物凄くバーボンの味わいがキツイのかと言うと、全く違いライトな飲み心地+落ち着いた穀物の風味が楽しめ、気軽に飲みやすい印象でした。
気になる評価はこちら
種類 | ケンタッキーバーボン |
容量・アルコール度数 | 容量:700ml(アルコール度数40%) |
所有者(製造元) | サゼラック カンパニー社 |
香り | ・蜂蜜 ・樽のオーク香、バニラ香 ・青リンゴのようなフレッシュな酸味(若干) |
味わい | 【含んだ瞬間】 穀物の香りと風味、オーク香が優しく広がります 【中盤】 蜂蜜やバニラといった甘さと香りが追いかけてきます 【飲んだ後】 余韻はキレがありながら、甘く落ち着いた印象です |
何料理に合う? | 海鮮系・肉系、デザート(ほろ苦い味わいのスウィーツ) |
初心者向け | 素朴で落ち着いた味わいのバーボンウイスキーなので、初心者の方も気軽に楽しめるでしょう。 |
総合評価 |
独特のバーボン感がキツくないので、初心者の方へおすすめしたいバーボン入門ウイスキーです。
ぜひお試しください
【飲み方】『アーリータイムズ イエローラベル』のtasting note
今回試してみた飲み方は、『ストレート』『ロック』『ハイボール』の3種類です。
ストレートの場合
ストレートだと、甘さ・穀物の風味がハッキリと楽しめます。
バーボン特有の穀物感が楽しめるので、おすすめです。
ロックの場合
ストレート同様、甘さ・穀物の風味が楽しめますが、特に飲んだ瞬間に強い甘さを感じました。
バーボンらしい穀物の風味はよりライトな印象に変化します。
またキレの良さも感じます。
ハイボールの場合
ハイボールにすると、甘味は落ち着き穀物の風味はまろやかですが、甘味よりは前に出てきた印象です。
余韻は非常にサッパリとし、喉の奥にバーボンの風味が優しく残るイメージでした。
『アーリータイムズ イエローラベル』でオススメしたい飲み方は、ちびちびと楽しめるロックです。
【おつまみ】『アーリータイムズ イエローラベル』に合わせた家飲みメニューとは?
今回『アーリータイムズ イエローラベル』のハイボールには、
・パエリア
・オリーブのサラダ
・鮑の姿煮
・焼売
・カラメルのほろ苦さ&オレンジ風味が最高のシブースト(ケーキ)
などを合わせました。
盛り沢山!
「どれも相性が良かった」と言いたいところですが、『鮑の姿煮』はもう少し甘味が抑えられたウイスキーの方が合う印象でしたが、その他のパエリアをはじめとするメニューとの相性は良かった印象です。
中でも、パエリアとシブーストはピッタリでした。
海鮮出汁がたっぷり含んだパエリアのご飯とその塩気が、アーリータイムズ イエローラベルが持つ穀物の風味と、思った以上に合いぜひ一度行ってもらいたいメニューです。
\デザートともGOOD/
また、表面にあるカラメルが大人のほろ苦い甘さと、オレンジピールの爽やかな甘さが楽しめるシブースト(ケーキ)は、アーリータイムズ イエローラベルの蜂蜜やバニラのような甘い風味と最高の組み合わせでした。
\ぜひお試しください/