【テネシーウイスキー】って何?|バーボンとの違いは?特長とオススメの銘柄をご紹介!

ケンタッキーバーボンとは一味違った、スムースで雑味を感じない、まろやかなな口当たりが楽しめる【テネシーウイスキー】についてご紹介!定義・歴史から始まり、欠かせないチャコールメローイング製法についても詳しく解説。最後にはオススメの代表的なテネシーウイスキーをご紹介。
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アメリカンウイスキーの中で、『テネシーウイスキー』と記載されているバーボンがありますよね。
具体的にバーボンとテネシーウイスキーの違いは?

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具体的には、テネシー州でチャコールメローイング製法で作られたバーボンを呼びます。

今回はこの『テネシーウイスキー』について、その概要やテネシーウイスキーの魅力、代表的なウイスキーの銘柄についてご紹介していきます。
ぜひテネシーウイスキーについて気になっている方は、ご参考ください。

目次

概要|テネシーウイスキーとは?

世界5大ウイスキーのひとつであるアメリカンウイスキーの中でも、その種類は様々あります。
バーボンを製造する生産地の大部分はケンタッキー州ですが、今回はそのライバル関係にあったテネシー州で作られるバーボンの一種『テネシーウイスキー』の概要をご紹介します。

7つの定義

基本的にはバーボンの一種なので、定義は1〜5までは他のバーボンと変わりません。
通常の定義と別に2つの条件を満たしたバーボンは、『テネシーウイスキー』と呼ぶことができます。

テネシーウイスキーの定義をご紹介
  1. アメリカで製造
  2. 穀物が原料、主原料はトウモロコシ51%以上使用
  3. アルコール度数95%(190プルーフ)以下で蒸留を行う。
  4. 内側を焦がした新樽のオーク樽での熟成
  5. アルコール度数40%(80プルーフ)以上で瓶詰めを行う。
  6. 【コレ!!】生産地はテネシー州
  7. 【コレ!!】チャコールメローイング製法を使用している

バーボンとテネシーウイスキーの大きな違い『チャコールメローイング製法』とは?

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簡単に言うと、サトウカエデの木炭で蒸溜後の原酒を濾過する工程がチャコールメローイング製法です。

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サトウカエデは、メープルシロップの製造で使われる木ですね。

バーボンとテネシーウイスキーの大きな違い『チャコールメローイング製法』とは、サトウカエデの木炭で10日間をかけじっくりと蒸溜仕立てのスピリッツを濾過するテネシーウイスキー特有の製法

(チャコール)メローイング槽と呼ばれる、大きな円筒形の木製容器を使用します。
中には3mにも及ぶ砕いたサトウカエデの炭の層があり、そこに蒸留したてのスピリッツを10日程かけて、1滴づつくぐらせ徐々に濾過させます。
蒸溜前に長期間かけて行う必要があるため、コスト面・手間がかかります。

しかし、じっくりと不純物を取り除き濾過することで、スピリッツの風味が整えられ荒々しさは削り取られることで、まろやかな口当たりと独特のフレーバーに仕上がります。
蒸溜した際に残る、フーゼル油が濾過によって取り除かれると言われています。
また、近年研究が続けられ「炭の濾過によって一部の香味成分が50%も減少した」という、研究結果も発表されているようです。

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テネシーウイスキーの歴史

チャコールメローイングの歴史をご紹介
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チャコールメローイング製法は、ジャックダニエルの創設者が確立した製法で蒸溜所の特徴としても有名です。

ジャックダニエル蒸溜所は政府公認の蒸溜所として、1866年に21歳になったばかりのジャスパー・N・ダニエルが操業を開始しました。
1860年代といえば、南北戦争の影響でケンタッキー州とテネシー州が独自のウイスキースタイルを求めて対立していた時代です。

各蒸溜所の競争が激しかった中に、創業者ダニエル氏はチャコールメローイング製法を、蒸溜所の建設したての頃から行い他の地域でも取り入れられるまでに確立しました。
濾過に必要なサトウカエデは、テネシー州で豊富に取られる原料です。
現在も必ず行われ、創業当時からの100年以上変わらない伝統が受け継がれています。

種類|オススメの代表的なテネシーウイスキーをご紹介

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これまでの経緯を踏まえお気づきかと思いますが、まずはテネシーウイスキーの立役者『ジャックダニエル』が代表だと言えます。

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その他にも、よく挙げられる銘柄をご紹介します!

ジャックダニエル ブラック(Old No.7)|2,000円台

ライト
リッチ
容量(アルコール度数)容量:700ml(アルコール度数 40%)
所有者(製造元)ジャックダニエル蒸溜所(ブラウンフォーマン社)
価格2,280円前後
香り・バニラ
・キャラメル
・メープルシロップ
・ウッディー
味わい・まろやか
・スパイシー
入手難易度
(高い程困難)

ジャックダニエルのシリーズで定番中の定番が『ジャックダニエル ブラック(Old No.7)』です。

チャコールメローイング製法によって、雑味は一才感じず全体的にバランスが良く、まろやかな口当たりが楽しめます。
またバーボンらしいバニラ香やスパイシーさな風味もあり、バーボン初心者にオススメの1本です。

ジェントルマンジャック|3,000円台

ライト
リッチ
容量(アルコール度数)容量:750ml(アルコール度数47%)
所有者(製造元)ジャックダニエル蒸溜所(ブラウンフォーマン社)
価格3,200円前後
香り・バニラ
・キャラメル
・メープルシロップ
・アーモンド
・フルーティー
味わい・甘く繊細で豊かな風味
・ソフト
・まろやか
入手難易度
(高い程困難)

※限定シリーズなんので、ナンバーによって入手困難

『ジェントルマン ジャック』は、チャコールメローイング製法を2度も行った1本です。
立て続けに濾過しているのではなく、熟成前に通常通り行った後、熟成後にもう一度行っています。

チャコールメローイング製法は、一般的には熟成前に蒸溜したてのスピリッツを濾過するために一度行うのが定番で、その一度で雑味が削ぎ落とされテネシーウイスキーの特徴であるスムースな飲み心地になります。
それを2度も行っているので、通常より一層口当たりの良い飲み心地が楽しめます。

ジャックダニエル シングルラベル|8,000円台

ライト
リッチ
容量(アルコール度数)容量:750ml(アルコール度数47%)
所有者(製造元)ジャックダニエル蒸溜所(ブラウンフォーマン社)
価格8,800円前後
香り・バニラ
・キャラメル
・メープルシロップ
・ウッディー
・華やかさ
味わい・甘く香ばしい風味
・力強いウッディー感
・まろやか
入手難易度
(高い程困難)

※限定シリーズなんので、ナンバーによって入手困難

『ジャックダニエル シングルバレル』は、2019年から始まった様々な業界の有名人たちが選んだ原酒を、わずか200本限定でボトリングして販売したシリーズです。

シングルカスクなので、テネシーウイスキーの個性をダイレクトに楽しめる仕上がりになっています。
今回、下記でご紹介しているのは長濱蒸溜所ブレンダー屋久 氏が選んだ、『樽No.4372』を使用した1本です。

スタンダードでは味わえない、個性的でリッチな風味が楽しめます。

ジョージディッケル No.8|3,000円台

ライト
リッチ
容量(アルコール度数)容量:750ml(アルコール度数 40%)
所有者(製造元)ジョージディッケル蒸溜所
価格3,900円前後
香り・バニラ香
・メープルシロップ
味わい・トウモロコシ由来の甘み
・まろやか
・ライト
入手難易度
(高い程困難)

※酒屋さんの取り扱いはあまり見かけませんが、ネットでは気軽に購入が可能

ジャックダニエルに次いで、1870年に創業したジョージディッケル蒸溜所(旧カスケード)のテネシーウイスキーです。
蒸溜所ではジャックダニエル蒸溜所と違い、独自の製法「チルド・メイプル・メローイング」と呼ばれる、濾過タンクを冷やす方法を使用しています。

『ジョージ・ディッケル No.8』は、80%以上のトウモロコシを原材料に使用したコーンウイスキーであり、テネシーウイスkーでもあります。
ふんだんにトウモロコシが使用されているので、コーン由来の優しい甘さと共にまろやかなコクが楽しめます。

バーボンはケンタッキーウイスキーだけでない!

今回ご紹介したのは、ケンタッキー州とライバル関係にあった『テネシーウイスキー』です。
これまで両者の違いを意識されていない方々も多いかと思います。

ぜひ、今回を機に『テネシーウイスキー』の魅力を楽しんでください。


\ご紹介したテネシーウイスキーたち/

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ケンタッキーバーボンとは一味違った、スムースで雑味を感じない、まろやかなな口当たりが楽しめる【テネシーウイスキー】についてご紹介!定義・歴史から始まり、欠かせないチャコールメローイング製法についても詳しく解説。最後にはオススメの代表的なテネシーウイスキーをご紹介。

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