【オススメのアイリッシュ】クーリー蒸溜所の『カネマラ』|アイリッシュの中で唯一ピーティ感が楽しめるシングルモルト
『アイリッシュの革命児』と呼ばれる、クーリー蒸溜所の創業者ジョン・ティーリング氏が、『かつてのアイリッシュウイスキーの再興』をコンセプトに作ったウイスキーですね。
そうなんです!
『カマネラ』は、ピーティなのにサッパリライトな印象でした。
変わり種のアイリッシュを探している、ピーティ感のウイスキーでサッパリしたものを飲みたい、と思っている方に『カマネラ』はオススメです。
ぜひ、最後まで読んで頂き次回購入するウイスキーリストに加えてみてください。
カネマラの『クーリー蒸溜所』をご紹介
クーリー蒸溜所は、比較的歴史が若く1987年に創業者ジョン・ティーリング氏により設立されました。
場所は、北アイルランドのダンダーク郊外のリバーズタウンに位置します。
元々は、古いジャガイモを利用して作られる工業用アルコールを製造の国立蒸留所でした。
最近なんですね。
どうして蒸溜所を?
ジョン・ティーリング氏はハーバード大に在籍中、アイリッシュ・ウイスキーの歴史を研究していたました。
その歴史の中で、衰退によって失われてしまった「かつてのアイリッシュ・ウイスキーのブランドを再興したい」という想いから始めたそうです。
実はアイルランドの中では、なんと100年ぶりの新しい蒸留所でした。
- ウイスキー用のポットスチル・連続式蒸留機を設置
- 1988年にワット蒸溜所のブランド権を獲得
- キルベガン蒸溜所のジョンロックス社を統合
- 1989年から本格的に生産が開始
クーリー蒸溜所の第一号『ターコネル』は1992年発売され、併せて現在のアイリッシュウイスキーで珍しいビート感がある『カネマラ』も登場します。
その後の2011年にビーム社が買収後、2014年にはサントリーがビーム社を買収したため、クーリー蒸溜所はビームサントリー社の傘下となりました。
サントリー凄い…。
【評価】アイリッシュウイスキー『カネマラ』をご紹介
カネマラは、アイリッシュの中で唯一『ピート』を炊いた麦芽を使用し、2回の蒸留を行なったシングルモルトです。
そういえば!
アイリッシュでピート感は珍しいんですか?
現在はそうですね。
一部の説として、麦芽の税を軽減するために、大麦(未発芽)の比率が高くなり、ピートを炊かなくなった…というのがあるようです。
それは、モルティング(製麦)工程で行います。
モルティングとは、大麦を発芽させた『大麦麦芽(モルト)』を作る工程のことです。
工程の最終段階では、発芽させた大麦を、それ以上発芽しないために乾燥させます。
この乾燥の段階で、『ピート』と呼ばれる燃料を一緒に炊き込みます。
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今回ご紹介する『カネマラ』の由来は、アイルランドの中でかつてピート採掘地とされていた西部カネマラ地方のことです。
ピート採掘地方だったことから、かつてのアイリッシュウイスキーは、上記でご説明したピートを炊く工程を行なっていたことが分かります。
つまり創業者の「かつてのアイリッシュの再興」という想いを、この『カネマラ』で再現したとうことでしょう。
『カネマラ』に使用されたモルト原酒は、4年・6年・8年の熟成年数が違う3種類のタイプです。
【評価】『カネマラ』の味わい・香り
種類 | アイリッシュウイスキー(シングルモルト) |
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容量・アルコール度数 | 容量:700ml(アルコール度数40%) |
所有者(製造元) | ビームサントリー(クーリー蒸溜所) |
香り | ・スモーキーながらも、香り高いフルーツのような鮮やかさを感じる ・ピーティ感も感じる |
味わい | 【含んだ瞬間】 蜂蜜のような甘さと、バーボン樽由来のバニラのような風味が一瞬広がる。 【中盤】 直ぐにサッパリとした辛口で、爽やかなスパイシーさが追いかけてくる。 【飲んだ後】 若干ピーティの薬草のような複雑な香りが尾引きながら、まるで、辛口の日本酒のように、スッキリとした余韻で終わる。 |
何料理に合う? | 赤身のお肉、揚げ物、ナッツ、ドライフルーツなど ※ピーティさ・サッパリ感が強いので、油を使った料理(パンチの強いもの)とも相性が良いでしょう。 |
初心者向け | ウイスキー愛好者に嬉しい複雑な味わいで多彩な香りです。 ピーティさなどが初めての方には、若干ハードルが高いでしょう。 |
総合評価 |
上記でお伝えした通り、複雑なのにスッキリとしている色々な顔を見てくれるウイスキーです。
飽きさせない『ピーティ』な香りのウイスキーを探している、またはアイリッシュで珍しいウイスキーを飲みたいといった方にオススメです。
ぜひお試しください
【飲み方】『カネマラ』のtasting note
今回試してみた飲み方は、『ストレート』『ロック』『ハイボール』の3種類です。
ストレートの場合
ピーティな香りと蜂蜜のような甘さ、バーボン樽由来のバニラのような風味が、アルコールが高い分円やかに濃く楽しめます。
ロックの場合
ストレート同様の香りが高いのはもちろんのこと、氷で冷えたことでスッキリとしたスパイシーな辛口感が増します。
ハイボールの場合
炭酸水の量にもよりますが、少し濃い目で飲むのがオススメです。
そうすることで爽やかな炭酸に負けず、後味に感じるピーティな薬草系の香りがより楽しめます。
食事後にじっくりと楽しむのもオススメですが、ぜひ食中酒として赤身のお肉と一緒に味わってみてください。
【おつまみ】カネマラに合わせたメニューとは?
今回のカネマラに併せたのは、赤身肉のステーキです!
肉の重厚な旨味と、『カネマラ』のピーティながらアッサリとした味わいは、相性が良さそうですね。
赤身肉のステーキの味付けは、カネマラの風味を邪魔しないように、シンプルに塩胡椒にしました。
その分、肉本来の噛めば噛むほど感じる旨さが強調されます。
口いっぱいに満たされた肉の旨味の中に、スッキリとしたピーティな味わいのカネマラが流れ込んだ時…最高でした!
\ぜひお試しください/