【DEFU子のお酒のコラム】糖質ゼロなのにウイスキーが“甘い“と表現される理由は?
言われてみれば不思議ですよね。
蒸留を繰り返して造られるウイスキーに、チョコのような甘さやフルーティーな甘さを感じるのは、まるで糖分が入っているようです。
ええ、ですがウイスキーを始めとする蒸留酒には、糖質は含まれていません。
その甘さを感じる秘密は、ウイスキーがもつ『香り』とアルコールの度数に隠されています。
今回は、ウイスキーの甘さを解説していきます。
記事の後半では、甘さが特徴的なウイスキーもご紹介するので、ぜひ最後まで読んでください。
ウイスキーの甘さの秘密01.『香り』について
まずは、ウイスキーが甘く感じるのは、一つ目は原材料で二つ目はウイスキーを熟成する樽が関係しているんです。
ますます謎です。
原材料からくるウイスキーの”甘さ”とは?
例えば、アメリカンウイスキーのバーボンには、原材料にトウモロコシなどが使用されています。
トウモロコシは、大麦に比べると糖質が高い穀物です。
でも蒸留するので、トウモロコシがもつ糖質は、シッカリと抽出されていくはずですよね?
その通りですが、蒸留過程で原材料がもつ風味は残るんです。
つまり、トウモロコシが割合的に多ければ、甘くまろやかなウイスキーに近づきます。
ウイスキーを熟成する樽からくる”甘さ”とは?
そして香りは、ウイスキーを熟成する際に使用する樽にも関係しているんです。
以前ウイスキー造りの過程をご紹介した時に解説しましたが、蒸留した液(スピリッツ)は、熟成するために木製の樽を使用します。
アメリカのバーボン熟成用の樽や、シェリー酒やラム酒に使われていた樽など、色々な樽を使うんですよね。
ウイスキーが甘く感じる二つ目の理由は、どの樽を使用するかで決まります。
ウイスキー製造する時間の中で、もっとも長い時間を要するのが、この熟成の工程と言えます。
長い間、樽の中で寝かされたウイスキーには、徐々に溶け出した樽の成分と混ざることで、様々な風味をもつことができるのです。
● バーボン樽で熟成されたウイスキー
まろやかなバニラやカラメルの風味をまといます。
● シェリー酒の樽で熟成されたウイスキー
フルーティーな果実のような甘い華やかな香りがします。
これが香りから感じる、ウイスキーの甘さの秘密なんですね。
ウイスキーの甘さの秘密02.『アルコール度数』について
ウイスキーは、国の規定にもよりますが、アルコール度数が40以上の製品もあります。
アルコール度数が高いと、なんだか舌触りがまろやかに感じますね。
一説には、このアルコール度数の高さから感じる刺激が、脳は甘さと錯覚して更には原材料や樽からくる『甘い香り』で、バニラ・カラメル・チョコ・フルーティーな果実といったものを連想するそうです。
3種類の甘さが特徴的なウイスキーをご紹介
上記でお伝えした通り、バーボン樽で熟成されたウイスキーや、シェリー樽で熟成されたものが挙げられます。
3種類のオススメしたいウイスキーをご紹介します。
ぜひ次回購入するウイスキーリストへ加えてください。(※ 詳しいウイスキーのレビューは、各リンク先からご覧ください)
フルーティーで水々しい甘さを感じる『エックスバイ グレンモーレンジィ』
概要 | 詳細 |
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種類 | シングルモルト・スコッチウイスキー |
容量・アルコール度数 | 容量:700ml(アルコール度数40%) |
所有者(製造元) | グレンモーレンジィ蒸溜所 |
熟成樽 | バーボン樽で熟成した原酒の一部を、ニューチャーオーク樽でウッドフィニッシュ |
ウイスキーのフレーバー | バニラ、蜂蜜、クレームブリュレ、オレンジ、洋梨、チョコレート |
『エックスバイ グレンモーレンジィ』は、バーボン樽由来のバニラに蜂蜜やクレームブリュレのような甘い香りと、オレンジや洋梨といったフルーティーな甘さが特徴的なシングルモルトです。
甘いといっても、濃厚な甘さではなく水々しいフルーティーな甘さを感じます。
世界のトップバーテンダーと共同開発した、カクテルやハイボールで楽しめるウイスキーとして、2021年7月に発売されたばかりのウイスキーです。
ぜひお試しください
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バーボン樽とシェリー樽が組み合わさった複雑な甘さを感じる『ジェムソン ブラックバレル』
概要 | 詳細 |
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種類 | アイリッシュウイスキー(ブレンデッド) |
容量・アルコール度数 | 容量:700ml(アルコール度数40%) |
所有者(製造元) | (新)ミドルトン蒸溜所 |
熟成樽 | バーボン樽、シェリー樽 |
ウイスキーのフレーバー | 樽香(オーク)、バニラ、洋梨、チョコレート |
『ジェムソン ブラックバレル』は、バーボン樽由来の甘いバニラ香と、シェリー樽由来のフルーティーな甘い風味が楽しめるブレンデッドウイスキーです。
複雑で豊かなアロマフレーバーと合わせて、ナッツ系のスパイシーな香りなどが味わえます。
『ジェムソン ブラックバレル』は、ジェムソンの伝統的なチャーリング製法を行い、蒸溜所のマスターブレンダーであるビリー・レイトン氏(Billy Leighton)が、原酒を厳選してブレンドされたウイスキーです。
ぜひお試しください
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100%シェリー樽由来のリッチな甘さを感じる『アラン シェリーカスク(ボデガ)』
概要 | 詳細 |
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種類 | シングルモルト(スコッチウイスキー) |
容量・アルコール度数 | 容量:700ml(アルコール度数40%) |
所有者(製造元) | (新)ミドルトン蒸溜所 |
熟成樽 | 100%シェリー樽 |
ウイスキーのフレーバー | 樽香(オーク)、いちじく、レーズン、オレンジ、ビターチョコレート、ナッツ系、シナモン |
『アラン シェリーカスク(ボデガ)』は、100%シェリー樽で熟成したことで、フルーティーなリッチな甘い香りが楽しめるシングルモルトウイスキーです。
甘く上品な香りだけでなく、しっかりと骨格を感じる重厚さも合わさっています。
『アラン シェリーカスク(ボデガ)』は、2019年にブランドが一新されたことで、日本でも注目されているウイスキーです。
ぜひお試しください
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ぜひお試しください!
今回は国外の蒸溜所から発売されているウイスキーをご紹介しましたが、国内でもシェリー樽を使用したニッカウイスキー『コンフォートアロマ』は、華やかな熟した果実のような甘さが特徴的なウイスキーがあります。
\ご紹介したウイスキーたち/